古い雑誌ですが、この中の特別寄稿が読みたくて、Amazonで手に入れました。
ここに、ニューヨークタイムズの、日本とドイツ、二つの国の敗戦国への社説があり、どうしてもこれを読みたかったのです。
ドイツの敗戦に対しては、
『この優秀な民族は、ナチスによって道を誤ったが、その反省の上に立ち良き国をつくり直すだろう。われわれはそのために協力しよう』とありました。
日本の敗戦に対してはというと、
『この醜く危険な化け物は倒れはしたが、まだまだ生きている。我々は世界の安全のために、これから徹底してこの怪物を解体しなくてはならない』とあります。
下の挿絵と共に。
これは何を意味するのか?
この二つの論説の対比から伺えるものは何か?
簡単です。
歴然とした白人優越の世界観です。
とまれ。
ここでトインビーの話を付け加えますが、
日本人は歴史学者のトインビーが好きです。なぜなら「日本人の行った国家の近代化は、人類の歴史の中での奇跡だ。」などとほめそやすからです。しかし、こんな言葉に騙されてはいけないと思います。
前述の社説の意味するもの、それは近世というものを支配してきた、白人のエゴイズム、人種差別に他ならないのです。
現在の、中東の混乱、ウクライナ危機、頻発するテロ。
刻々と移り行く、現代の今日に続く歴史のうねりの中で、私たちは、日本は、毅然とした態度で世界と渡り歩かねばならないと思います。
これを読んで、読み重ね、
この国のほんの一部、ほんとうに、ほんとうに小さな藤蔵という会社が、如何にしてその目指す先を見失わないようにするか。
これを考える糧となった、文藝春秋 2014年 09月号でした。
TOZO 永井敏