建築物・工作物には、多岐に渡る工程と工種がありますが、仕上げ作業においての細部の納まりの細かさや精度が、その建物全体の出来栄えを左右する一因となります。
当然仕上げ作業に入る前の、何段階かの下地作業に影響される訳ですから、その時点で完成時はこうなる、という図面とスケッチ、打ち合わせが必要となります。
スタッフはもとより、作業にあたられる職方の皆さん、みんなが最終的な出来形をイメージするように努めています。
また、お施主様のご意向についても、その背景までしっかりと伝達し、コンセンサスを得ることが、よい建物の完成には欠かせません。
写真はドア枠ですが、まだ引違の扉は吊り込まれていない状況です。ここで部屋が二つに分かれる訳ですから、ドアを閉めたときにそれぞれの室内の床面が違和感なく見える必要があるのです。
考え方は様々ありますが、この写真の場合は目地棒を2本入れとし、建具扉が入る部分はフラットな仕上がりとしています。写真では見にくいかもしれませんが、ドア枠の凸凹の凸部分のセンターに目地棒が入っています。
「そんなの気にしないよ。」とおっしゃられる方もいらっしゃるかもしれませんが、比べれば美しさと、それに伴う機能が断然違うことにお気づき頂けます。
弊社TOZOではこれをすべて図面化して管理しております。
TOZO 永井敏