憎しみは憎しみしか生まない

スリランカで、日本人を含む多数の死者を出す連続爆破テロが起きました。某宗教徒や外国人が標的とみられると報道されています。宗教対立が背景にある可能性が高いともありますが、理由は何であれ報復の報復など、暴力の連鎖を許してはならないと思います。

「憎しみは更なる憎しみしか生まない。」

報復の連鎖が止まらないのはここにあると思います。

日本の歴史のなかでも、テロによって平和な世の中になったのは、唯一「桜田門外の変」だけであった。と、司馬遼太郎も述べられておられました。ですがこれもテロはテロです。憎しみの連鎖に変わりはないと思います。この事件(事変)によって、この時代の波は大きく変わっていき、後に会津の松平容保をも巻き込んでいくことになり、ゆくゆくは明治維新とつながりました。これをさして司馬は、唯一の政変に関わるテロだと、肯定的な見方をしているのだと思います。

井伊の首を取った男、それは薩摩藩士の有村次左衛門でした。彼の信念は彼なりにの正義だったのでしょう。辞世の句は、

「磐鉄(いわかね)も くだかざらんや武士(もののふ)の 国安かれと思い切る太刀」

彼なりの正義によって、彼も同日、22歳で命を絶ちました。国と平和な世の中を憂う気持ちは理解できなくもありません。ですがただひたすらに悲しいだけなのです。なぜなら22歳にしてここまで泰平の世のために、自分の命を投げ出す覚悟を持つ人間を、私は現代の世の中で知らないからです。ここだけは、肯定とも言えませんが、尊敬に近い哀れみを感じます。

話がそれましたが、憎しみの連鎖はどこかで終止符を打たなけてばなりません。

「話せばわかる。」 (だれの言葉かお判りでしょうか?) これだけが、世界を救う道に他なりません。

謹んで亡くなられた方々のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

TOZO 永井敏


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